視力訓練について

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調節緊張症(仮性近視)とは

私たちは近くを見る時に、目の中の毛様体筋が収縮し、水晶体が分厚くなることで焦点を合わせています。そのため長時間の近方作業で毛様体筋の収縮が続くと、遠くを見た場合でも近くにピントが合った状態が解除されずに、遠方視力が低下することがあります。この状態のことを調節緊張症(仮性近視)と呼びます。加齢により調節力が低下している大人では起こりにくく、調節力のあるお子様が、読書やゲーム、パソコンなどを長時間行う習慣があると起こりやすくなると考えられています。

WOC(ワック)

検査器(通称ワック)の中にある前後に移動する風景を5分間眺めることで、目(毛様体筋)の緊張や疲れを和らげる効果が期待出来ます。当科ではWOCを週1回行った後に視力検査を行い、専用カードに記入してお渡ししています。屈折検査を中心とした総合的な診察を毎月~3カ月毎に行い、その際に効果が得られたかどうかの判定と説明をしています。尚、この訓練は自覚症状のない目の緊張をほぐすことが出来るため、眼鏡やコンタクトレンズ処方の際にも有用です。

点眼療法

ミオピン点眼(1日3回):低濃度のネオスチグミンという成分を含み、目の調節機能を改善させる目薬です。ほとんど副作用がなく、日中に使用します。
ミドリンM点眼(1日1回眠前):トロピカミドという成分を含み、毛様体筋の緊張を和らげ瞳孔が広げる作用をもちます。点眼後は瞳孔が広がるため、ピントが合いにくくなり眩しく見えにくい状態になりますので、寝る前に使用します。
ミオピン点眼とミドリンM点眼は、通常WOCと併用しますが、学校や部活、通院距離などの都合で訓練の時間が取れない場合には、単独でも行っています。

WOCが有効だった症例

症例1有意に裸眼視力と近視が改善したケース
11歳 女児 学校検診で両眼ともB判定(視力が0.7~0.9)

初診時視力(2010年6月4日)
0.6 (1.2×S-0.25D)
0.6 (1.2×S-0.25D)
再診時視力(2010年11月13日)
1.2 (1.2×S+0.25D)
1.2 (1.2×S+0.25D)

症例2近視化は除々に進んでいるものの、裸眼視力が改善したケース
8歳 男児 2年前より視力低下があり、他院で眼鏡を処方された 

初診時視力(2008年7月23日)
0.1 (1.0×S-4.25D)
0.1 (1.2×S-3.25D)
再診時視力(2010年10月15日)
0.4 (1.2×S-5.0D)
0.4 (1.2×S-4.5D)