副院長のブログ

ロベルト・シューマンの交響曲を愛す

2019-07-28 13:22:15投稿

私はNHK FMのクラシック番組を愛聴していますが、特に土曜夜の“N響 ザ・レジェンド”は世に出る事の無かった秘蔵音源なので、好きな指揮者や曲目の場合にはカセットやMDにエアチェックしています。まさかマタチッチのブルックナー5番やカラヤンの悲愴をN響で演奏していたなんて夢にも思わず、当日は部屋中にラジカセ(懐古趣味なので、シャープのGF-909やAIWA CA-3など現役で使っています)を並べて(6~7台置けばサラウンド以上になります)照明まで落として至福の時間を過ごしました。

昨夜まで4週にわたってウォルフガング・ザヴァリッシュのシューマン・チクルスをやっていましたが、交響曲第4番の第一稿は初めて聴きましたし、ピアノ協奏曲のカデンツァのみ私の好みではありませんでしたが、交響曲は期待通りの名演でした。シューマンの交響曲はオーケストレーションが未熟だと言われますが、シューマンを愛する指揮者にかかればたちまち素晴らしい曲になります。フルトヴェングラーの4番は言わずもがな、個人的には若きバーンスタインがニューヨーク フィルハーモニックと録音した交響曲全集がお気に入りです。

ちなみに私が一番好きなのは2番で、動と静の起伏の激しさにシューマンのその頃の精神状態の不安定さと苦しみが緊迫感を漂わせていて、多くの葛藤を抱える私の心と共鳴する部分があるからだと思います。バーンスタインは亡くなる3ヶ月前にPMFオーケストラで2番を振っていますが、涙無しには聴く事が出来ません。

しかし、バーンスタイン最期のライブ映像を見ると、とても苦しそうで体調が悪い事が誰の目にも明らかです。それでも自身の肝いりで始めたPMFにかける情熱と、生涯愛していたシューマンの2番に対する想いが伝わってきますし、もしかしたら癌で死期を悟っていたとすれば、指揮台の上で倒れても本望だったかも知れません。一方でカラヤンは本当に突然死でしたので、最期の録音となるブルックナー7番も本人にとっては普段と変わりない演奏だったかも知れません。しかし、私が聴く限り7番はカラヤン最期の録音に相応しい曲目で、特に最終楽章の美しく崇高な演奏は“帝王”の生き様を堂々と語りかけているように聴こえます。やはり巨匠の“白鳥の歌”は格別でいつ聴いても胸が熱くなります。バーンスタイン&カラヤン.JPG (54 KB)