副院長のブログ

青い女の子

2016-08-29 22:30:00投稿

先日、山口市中央にあるギャラリーナカノさんの展覧会を見に行って来ました。私自身は絵画とは全く無縁で、小学校低学年の時に授業で旧サビエル教会を描いて、山口市の佳作に選ばれたのがピークだった気がします。今では仕事柄、眼のシェーマは毎日描きますが、省略しすぎて酷いモノです。外出が苦手な私にとってはハードルが高いものでしたが、以前から知り合いの方に誘われていて、しかもフェイスブックの言葉が心に響いていたこともあって一度は行ってみようと思い立ちました。

私のような絵画知識ゼロの素人にとって、ギャラリーという空間に入るのはかなり場違い感があったのですが、実際は中野さんの優しいお心遣いのお蔭で有意義な時間を過ごすことが出来ました。そして自分でも不思議なことに展示されてあった青い女の子の絵に、強く心を惹きつけられました。言葉では上手く表現出来ませんが、青い色に憂いを秘めていて懐かしさや寂しさがあり、私の心を優しく包み込んでくれるような絵でした。絵画でそのような気持ちになったのは初めての経験で、もっと早く来れば良かったと後悔したほどです。

ところで、芸術を味わうために視覚や聴覚など医学の果たす役割は大きいと思いますが、臨床医の場合は研究医と異なり先人の知恵で仕事をさせてもらっているだけで、そこに芸術家のような創造性はありません。世間を賑わせている”神の手を持つ医師”とは、”神”というより解剖を頭に叩き込んで熟練と工夫を凝らした人間であって、未来ではロボットにとって代わられているかも知れません。個人的には“何かを創作すること”こそ人類の最も偉大な活動だと思っています。